15th Anniversary in winter

Stories

 

『雪の女王』（原作：アンデルセン）

　あるところに、カイとゲルダというとても仲の良い幼馴染がおりました。

しかし、カイの目と心臓に、割れた悪魔の鏡の破片が刺さってしまい、それ以来カイはとても冷たい子になってしまいます。突然変わってしまったカイに戸惑うゲルダ。

　そんなある日、カイは“スノウ・クイーン”のソリに連れ去られてしまったのです・・・

　

　何度もくじけそうになりながら、出会いと別れを繰り返し、ゲルダの旅は続きます。

　ゲルダは、大好きなカイを連れ戻すことができるのでしょうか・・・。

 

　劇団結成当初の2001年、23名のキャスト、室内管弦楽団の音楽と共に母校大学内にて上演した音楽劇『雪の女王』を、約20分に凝縮してお届けします！

 

*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*

 

『グレイシア』（脚本・演出　海老原あい）

　そこは“スノウ・クイーン”が治める《雪の国》。

　城や都だけに留まらず、心も表情も、全てが白く凍りつき、色の無い空間が支配する美しい世界。

　グレイシア[氷河]の名を持つ少女は、幼い頃から、不思議なスノードームを通じては《人の世界》を覗き見ていた。それが好きかどうかは解らない。ただ、短い時の中で、笑い、泣き、怒る人間達を、一抹の好奇心と不可解な気持ちとで眺め続けていた。

　そんな彼女が次期“スノウ・クイーン”としての戴冠式を目前に控えたある日、お付きの悪魔が提言する。

　　　「そんなに毎日眺めているなら、一度行ってみるっていうのは？」

 

　《人の世界》で彼女が出会ったのは、最北の地で健気に暮らしている二人の少年。

彼らと共に過ごす内に、彼女は温かく色鮮やかなこの世界から帰りたくなくなってしまう・・・

 

カイを連れ去った雪の女王が本当に求めていたものとは――？

海老原あいのオリジナル新作で綴る、“スノウ・クイーン”誕生の物語。